More Joel on Software

Joelの新刊が出た。僕はJoelのファンなので、Webでほとんどのものは目を通しているのだが、活字でもう一回読み直してみるというのも悪くない。何より目が疲れない。More Joel on Software作者: Joel Spolsky,青木靖出版社/メーカー: 翔泳社発売日: 2009/04/0…

燃えよ剣

新撰組副長、土方歳三の司馬遼太郎である。 「竜馬がゆく」の坂本竜馬が当時として驚くべき視点の高さを持っていたのと対照的に、「燃えよ剣」の土方歳三は非常に視線が低い。竜馬が「世界のなかの日本」を憂いていたのに対して、土方は「自分がどこまでやれ…

新撰組血風録

幕末志士側からばかり読んでいたので、こんどは新撰組。 短編もいいね。ひとつひとつが短いせいで、表現しきれなかったドラマが文字の外までにじんでくるような気がする。

世に棲む日々

最近読んだものでもまとめておこう。 松陰さんと高杉晋作の話。 去年、萩に旅行したおかげで、地理関係がわかりやすくてよい。萩が地勢上どのようなところなのかはもちろん、晋作の家がどこにあるのか、どこに自転車を停めればいいのかもわかっている。これ…

竜馬がゆく 1〜8

今更読む。高校の頃に読んでおけばよかったなあ。そしたら日本史に興味を持てたかもしれない。 これより先に「幕末」という短編集を読んでいて、これも司馬遼太郎なのだけど、そこにたまに出てくる竜馬がチート野郎そのもので、それはまあ、一言会話を交わし…

AURA

中学時代の三年間に厨二病の行き着く果てまで駆け抜けて、高校から真人間デビューを企てた主人公。しかし、夜の学校で出会った青い魔女がすべてをひっくり返して、主人公はクラス社会の最底辺にまで引きずり込まれてしまう。 このラノベは個人的にとても面白…

人類は衰退しました

旧人類は衰退期に入り、地球人類の座は、妖精さんたちに受け渡されていた。学生を卒業し、楽チンでいて生きがいのある職業を求める主人公は、そんな妖精さんたちとの調停官に就任する。形骸化した職務を通して描かれる、妖精さんたちの自由爛漫な脅威のテク…

Java魂 プログラミングを極める匠の技

辞めてしまった先輩が遺していった数多くのもののひとつ。 中級者向けJavaTips集。 Javaで一通りコードを書けるようになった。。。けれども、俺のソースはイマイチ美しくない。なーんか気に食わない。でもどうすりゃ良いのかわからない。というレベルの人(…

Googleを支える技術

Googleは全世界のインフラになりつつあるわけですが、そんなGoogleはソフトウェアエンジニアの技術でのしあがったという、技術偏向ダメ野郎どもの希望の星だったりもするのです。そんなGoogleの技術って、つまりどんなものなの?……というのを、全体まとめて…

誰のためのデザイン? 認知科学者のデザイン原論

ドアノブにせよ電話機にせよ、モノのデザインというのは単純なようでいて奥が深い。デザイナーは何に気をつけるべきなのかを説いた本。 作成中の機能のUIを考える上で読んでおくかと買ってみた。もはや古典に属するような本なので、残念ながら新しい知見はと…

数学ガール

職場の同期から借りた。ありがとう! 高校生の数学オタク男子であるところの主人公が、女子二名にラブラブされる話。という話を肴に、数学の面白さみたいなものを説く本。 中高の数学テストで十数枚の0点をつみあげた僕が数学書を読むとは、こりゃ世界の終わ…

Javaとピザとデザインパターン A Little Java, A Few Patterns

ピザ食っとけピザ。 「Scheme手習い」という本が読みたいのだけど、あいにく邦訳は絶版。腹が立ったので同作者の同じシリーズのJava版を買ってみた。amazon中古で100円。叩き売りだな! 内容は教授と生徒がマンツーマンでJavaを肴にピザを食う話。会話形式で…

人間以上

読んでる最中、アシモフだと思い込んでいた。実際はスタージョンの小説だった。明らかにアシモフじゃないなコレと違和感があったんだけど、そりゃそうだ。 人間の「次」はなんだろう、というのは結構興味深い問いだ。この小説はその「次」が出てくる。 ニー…

2001年宇宙の旅

あの頃の夢が描いた軌跡を辿ることなく、僕らはまだ地球にいる。2008年の現在に「2001年宇宙の旅」を読むというのは、そういうセンチメンタリズムだ。 映画は何度か観ていたのだけど、このたびめでたくノベライズ版も読めた。 2001年という映画は、リアル系…

鉄の夢

という、「鉤十字の帝王」という小説本体、そして序文とあとがき、が「鉄の夢」というSF作品を構成する全てである。他は一切なにもなし。 ヒトラーが政治家にならず、第二次世界大戦も起きなかった架空世界において、さらに超架空世界を書いた小説。そしてそ…

鉄の夢

鉤十字の帝王 1953年にアドルフ・ヒトラーが死の間際に書きあげた小説。55年にヒューゴー賞受賞。 核戦争による遺伝子汚染が広がり、ミュータントがはびこる星となった地球で、純血の人間であるところの主人公が熱狂的に大興奮しながらミュータントたちを絶…

博士の愛した数式

最近は勉強会で数学ばかり目にしているので、少しは数学に親近感でも持つか、とハートウォーミングな小説を買ってみた。 ハートウォーミングでなかなか美しい小説なのだが、ヴォネガットの直後に読むと毒気のなさに面食らうな。。。 πだとかeだとかが随所に…

タイタンの妖女

再び、カート・ヴォネガット・ジュニア。 地球→火星→水星→地球→タイタンと、抗えぬままに飛ばされる男の物語。男は人類のためにボロボロになるまで利用され、彼を利用していた者もまた、別の存在から利用されていただけに過ぎない。 さて、救いはどこにある…

猫のゆりかご

『ボコノンの第十四の書』 Q.思慮ぶかい人間が、過去百万年の経験をつんだ、地球上の人類に希望できることは何か? A.ゼロ。 カート・ヴォネガットは神! 原爆投下の瞬間について、研究者たちが何をしていたのか、何を思っていたのかを本にまとめようとする…

ウェブユーザビリティの法則

SF二連発から唐突に仕事関係の本に。 ユーザーにストレスを与えないウェブページデザインとはどうすればいいのか? 原題の「DON'T MAKE ME THINK」が非常に判りやすいタイトルだったので、この邦訳は改悪だと思う。 ウェブページを例えるなかで、店の案内掲…

1984年

古典的名作。権力構造が行き着くところまで行ってしまった世界を描く。 やっと読んだよ。アンチ社会主義的だなと思いながら読んでたのだけど、さらに抽象化して「管理社会そのもの」に警鐘を鳴らす本なのね、これ。1949年の時点でこんなのを書けるってスゴイ…

発狂した宇宙

「さあ、気ちがいになりなさい」がすごく楽しかったフレドリック・ブラウンの処女長編。内容は多次元宇宙を使ったメタSFもの。 タイトルが重苦しいのだけど、これは翻訳のミスだと思う。実際は結構あっけらかんとした、脳天気なストーリーだったりする。SF雑…

ツァラトストラはかく語りき

ゾロアスター経の始祖の名前を借りて、ニーチェが自説を語りまくる本。しかし他者批判が8割ぐらいを占めてる気がする。 以下、俺まとめ。てきとうなので信用しないこと。 超人思想:人間は不完全である。善悪は文化・時代によって移り変わる。絶対的な目標が…

弊社宣伝本

弊社の宣伝本みたいなビジネス本がある。 出版当時、社員全員に購入のお触れが出たのだが、僕は無視して買っていなかったどころか未読であった。二年越しの再会である。ああ、こんな本あったな。これもジョジョ箱に放り込んであったので、どうせだからと借り…

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

数週間前だけど、いまさら読んだ。 「ボク」が生まれてから、育ち、オカンと別れるまでの話。ときどきオトンが出てくる。 ザ・泣かせる話。通勤中に読んでいたのだけど、泣かせる箇所では涙が流れるのを止められなかった。いや、待て俺ここは電車のなかだ………

Java言語で学ぶデザインパターン入門

ここ二日、デザインパターンについてチョロチョロと参考書をいじってみた。 テキストだけでもわかった気になるけど、、付属のサンプルをeclipseにぶちこんでみると、案外というか全く身についていないことがよくわかる。やっぱ練習問題を実際にやってみない…

 「環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態」

環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態 ビョルン・ロンボルグ (著), 山形 浩生 (翻訳) 2003年6月30日第一刷 文芸春秋(発行) http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163650806/qid%3D1098275055/250-2354919-6820259#product-details …