竜馬がゆく 1〜8

 今更読む。高校の頃に読んでおけばよかったなあ。そしたら日本史に興味を持てたかもしれない。
 これより先に「幕末」という短編集を読んでいて、これも司馬遼太郎なのだけど、そこにたまに出てくる竜馬がチート野郎そのもので、それはまあ、一言会話を交わしただけのやつが「竜馬のためなら死ねる」とかなんとか、どんだけ魅力パラメータ高いんだよ、っていう感想を持った。
 幕末の風雲というのは、今日の僕からは想像でしかありえない。もちろん司馬遼太郎にとっても、幕末は想像でしかないだろう。とはいえ、そこが現在とまるで異なる状況であったことは確かだ。さて、そんな時代に僕がいたらどんなことができただろうか、どんなことを想っただろうか。逆に、今日に竜馬たちがいたらどうなるか?
 現在の日本は、なんだかんだと、生暖かく平和である。平和なのはもちろんうれしいのだけど、幕末に生きた武士たちの「俺がいなけりゃ」という世界観には、うらやましくもある。