ハリポタ4巻完読!

 よ、読み終わったどー!
 思わずそんな叫び声を出してしまうほど、厚かった。実に厚かった。それは本と呼ぶには厚すぎた。それはまさに紙塊だった。
 734ページ、19万語超ともなれば「ローリングさん、もうちょっと内容を絞りましょうよ」と言いたくもなるけれど、それでも最後まで読ませてしまうストーリー構成には素直に感心してしまう。見える伏線、見えない伏線、とにかく伏線を敷きまくる。かったるい前半さえ超えれば、あとは伏線を張りながら回収しながらのノンストップ・ジェットコースター・ライトノベル。特に最後の100ページほどはもう、どうだまいったかワハハとばかりに怒涛の伏線回収が行われる。ローリングさんの高笑いが聞こえてくるようだ。書いていてすごく楽しかったのではないだろうか。「それも私だ」「それも私だ」「それも私だ」「それも私だ」あのシーンとかどう邦訳されてるのか気になるところ。いつか図書館で借りてみよう。
 と内容に触れてところで、しかしよく考えてみれば、僕がハリポタを読んでいるのはひとえに遠回りな英語の勉強のためなのであった。果たして英語の実力は多少はついたのだろうか。個人の主観としては、電子辞書を引き引き(時にはまったく引かずに読み飛ばして)読んできた結果として、それなりの収穫はあったように思う。出てきた単語をそうそう覚えられるわけではないので語彙量はさほど増えたと期待できないものの、やはり一冊これだけ厚い本を読めば、生の英語に触れた実感を得ることができた。と思う。
 例えば、日本語の「走る」に「突進する」「飛びつく」「駆け抜ける」があるように、英語の「run」にも本当に色々な種類があるって体感できた。具体例を出すのは該当箇所を探すのがめんどくさいのでサボらせてもらうけど、たしか「矢のように飛んでいく」という言葉が二種類くらいあって、一方は物体がビューンと飛んでいくのに使い、一方は人間が走るのに使ったりする。こういうのは結構新鮮な感動を覚える。
 そうそう、英語小ネタなんかも手に入る。「champion」って言葉は優勝者だけに使うんじゃなくて、選手権出場資格者にも用いられる。作中でもchampionsの中からchamapionを決めるという、日本人からするとアレー?な言葉があるのであった。じゃあなに、クイーンの「♪ウィー アー ザ チャーンピオーン」ってあの歌は、俺たち選手権選手って解釈もできるの?うわぁー。


 ハリポタを翻訳で読んでそれなりに気に入った人は、原書にトライしてみよう。ひとつ、生のニュアンスに出会える。ふたつ、英語で頭がイッパイになるのでストーリーの先読みが出来なくなりハラハラしながら読める。みっつ、日記のネタになる。いいことづくめですよ奥さん。



 ところで原書で覚えられる語彙は小説用のものなので、TOEICにはまるで役に立ちません。ほかに副次的な効果は色々あるとは思いますけど。
 さあ、翻訳5巻が出る9月1日までに、800ページ超の原書5巻を読み終えるぞー!ごめん、無理だー!