ペルソナ3

 クリアしました。
 終わってみればなんだかモヤモヤとした気分。というのは、ゲーム内のキャラクター達が終盤に入ると突如として悟り始めるからである。「俺は未来を見据えて一生懸命頑張るんだぜ」みたいなことを全員が口にするようになり、「そうしないやつはオカシイ」的雰囲気が醸成されていく……僕にとっては毒のような空気である。ゲロゲロである。
 悟るシーンはいい。仲間や恋人の死を乗り越えて、「チドリ…俺はもう迷わないぜ。お前みたいな子を増やさないためにストレガを叩く!徹底的にな!!」となる順平はなかなかいい。だが、そういう奴が7人も集まって、しかもずっとその調子なのは、ただウザイだけだ。だいたい、そういうのは自分の中で思うもので、別に主人公に向かって何度も繰り返すようなものじゃないはずだ。特にアイギス、生きる生きるとしつこいですよ。黒澤明かよ。主人公が迷惑がってるのわからないのかね。
 あとアニメ要らない。作画悪いし、ゲームとの違和感があるだけで演出効果もない。
 良かったところもある。
 ゲームバランスはボス戦に限り、ドーピングさえしなければ良いバランスで保たれていたと思う。雑魚線はオツマミみたいなもんと思ったほうが良い。ラスボスが次々と属性を変えていく演出はスピード感があって楽しい。
 日にちを区切って「○日までにこれをやらなきゃ駄目!」というノルマを導入したのは良かったと思う。ただ、全部余裕でクリアできるから切迫感はなかった。残念。
 結論として、前向きなのはいいんだけど、わざわざ言葉にだして欲しくないなと思った。