ぼくらは電波で繋がっている

 PCっていまだによくわからない。
 今朝(といっても10時過ぎなのだけれども)、ノートパソコンに電源を入れて、いつもどおり掲示板を覗こうと思った。しかし、なぜか接続できない。ははぁ、まだ無線LANが繋がってないんだな、急ぎすぎたかな、そう思ってしばらく待ってみても、一向に繋がる気配がない。昨夜の午前3時までは繋がっていた無線LANは、突如として沈黙しはじめたのだ。
 対人関係なら、わかる。昨日まで一応仲良く喋れていた人が、次の日から完全に無視を決め込んできて、なんかよくわからんうちにこっちもめんどくさくなってきてそのまま2年間ついにしゃべらずにもう卒業か、ということもある。ところが久々に会ってみると普通に馬鹿話ができたりする。こういうことはあるし、原因がよくわからないなりに体験的にそういうものだと納得できる。
 しかし、コンピュータっていうのは、命令されたことしかこなさないのではなかったのか。一体いつ、僕が「無線LANも毎日毎日僕みたいなロクデナシに2ちゃんねるに接続されて、いい加減疲れただろう。おやすみよ」とかネギライの言葉をかけたというのか。僕はいつの間にか多重人格にでもなったというのか? だとしたら長い闘病生活の始まりだが、今のところ自覚症状はない。僕に原因がないなら、こいつはノートパソコン自らが起こした行動であると思う。しかしうちのノートパソコンは動作上不満のないスペックではあるものの、みずから自我を発生させうるほどのサイエンスフィクションな程ではないのだ。ウィルスだろうか。ウィルスバスターで全検索してみる。かからない。
 もうさっぱりわけがわからない。午前3時から午前10時までの7時間に、一体何が起きたというのか。
 泣きそうな気分でノートパソコンのワイヤレスアダプタの設定を見直し続け、いじくっては直し、ルータの設定をいじくり、録画された世界ふしぎ発見を見て、それでも無線LANは復活しないし、この木なんの木気になる木が新しくなっているのは確かにカッコいいけど何処か心に寂しさの風が吹きますよ。
 で、この日記はノートパソコンから書いています。
 半日経ったら、勝手に直りました。ノートパソコンに雷が落ちたわけでも、仲直りの印にとらやのようかんをもって行ったわけでもありません。PCっていまだによくわからない。世界わからないものリストの3位くらいには入るのではないだろうか。