めぐるめぐるよ家はめぐる

 リフォーム。甘美な響きだ。
 誰でも家をリフォームしたいと思ってる。誰だってそうだ。きっとみんなが思ってる。そう思わない奴はきっと整理整頓された家に住んで、毎日マメに掃除を行っている人間だ。そんなマメすぎる手入れなんかどうでもいいから、一気に我が家を美しくしてしまいたい。もうこの環境には飽き飽きだ!
 だけど、実際問題リフォームはめんどくさい。床をフローリングにする?いくらかかるんだろう。ピアノを売り捨てて収納の棚を増やす?家族に反対者がきっと出てくる。あれやこれやと議論は散らばっていき、「ま、いいか、別に生活するのに困るわけじゃなし」というところに落とし込められる。そうそうできることじゃないのだ。
 そこでリフォームとまではいかなくても、部屋に小物を置いてみたり、模様替えを行ったりするのである。今年、うちの居間のカーテンが替わったのもそんな代償行為である。カーテンは母親の好みのみで決められてしまったため非常におばはんくさい居間になってしまったが、考えてみれば前のカーテンを決めたのも彼女だった。7,8年の歳月を経て宿命的な薄汚れのこびりついたおばはんくさいカーテンから、新品のまっさらにあからさまにおばはんくさいカーテンに替わっただけなのだ。だけれども、部屋の印象から陰が取れるのは間違いない。
 こうして家は変わっていくが、それはサイクルなのだ。人間の生活の汚れはアタックでも取り切れない。またすぐに、どこかが何かに替わって行くのだろう。家の辿る遍歴はなかなか面白い。
 僕の部屋も12月に入ってちょっぴり変わった。新しい仲間が増えた。

 ダーツじゃねえか!!
 ……誰もつっこんでくれそうにないから自分でつっこんでみました。設置が大変でした。ぶらーん。