北山珈琲の衝撃

デカすぎワロタ

 皇室の名宝展(後期)を見に行く。目当ては刀剣。最近買ったエロゲ「村正」のおかげでニワカ刀剣ブームである。
 なかなかの行列にめんくらいつつも、ちゃきちゃきと鑑賞をすませていく。こういう混雑した博物館は苦手だ、というか得意なひともいないだろうけど。
 後期の展示は、母曰く「渋い」。まあ、色あせたボロ布とか、古人の下書きだとか、超歴史パワーで武装したガラクタである。ひどい言い草だけど、このボロ靴下をもらうより西友の三足千円パック靴下のほうが絶対いい。小野道風の筆力などを適当に眺めつつ、ヒャッハー正宗だァ、備前長船だァ!とか楽しむ。
 続けて通常展示を見てヘトヘト。たまに芸術をわかろうと頑張ると頭がついていけなくなる。やはり日常の鍛錬なんだろーね。
 別メンバーと合流して、北山珈琲へ。デイリーポータルZの紹介があまりにも衝撃的で、これは飲みにいくしかないと思っていた。店内入ったとたんに珈琲の香りで包み込まれる。まるで珈琲袋にほうりこまれたみたい。僕が頼んだのはアラビアン・モカのストレート・アイス。濃い! いや、濃いなんてもんじゃない。珈琲が粘っているかのような、ザラザラに粉砕された粉がそのまま感じられるような、ような、つーかザラザラを感じる濃さ。これを一口二口飲んで、シロップをどっぽどっぽと追加。甘! 甘い、甘すぎるけど甘すぎない。甘すぎるけど珈琲がまったく甘さに負けていない。なんだなんだ、飲むコーヒーゼリーかこれは。
 これは別格の体験ができた。上野にひとりで行ったらまた行こう。
 半日くらいは頭から珈琲の香りがとれないんじゃないかと思っていたら、30分後に立ち寄った雑貨屋で焚いていたお香で吹き飛んでしまった。ちょっともったいなかった。
 次の目的地のケーキをスルーして、エビグラパン発祥の店に行く。デカくてゴツかった。あと煙い。せめて煙くなければ。