[本]Google誕生

 川口で借りてきた本。最近Googleづいていたので、その関連で。
 Googleの誕生から成長、現在にいたるまでの道筋を主にビジネス方面から追ったドキュメンタリー。Googleってどうやってカネもうけてんの? とは誰もが一度は思った疑問だと思うけど、そこについてはかなりしつこく言及されている。創業当時の二人には金儲けの意図がまるでなかったというのはちょっと凄いな。よく投資の対象になれたもんだ。
 2004年までを取り扱ったこの本は、もはや旧聞に属するといってもいいだろう。だけど、Googleの下積み時代から、綺羅星のような登場、そして瞬く間の隆盛、気がつけばビッグ・ブラザー視されていること、それにともなうMicrosoftの低迷など、現在の状況はおおむねこの時代から変わっていない。この流れはそうそうはひっくり返らないだろう。Googleはより巨大になり、それによって責任が重くなり、身の振り方を厳しく要求されるようになっていく。そういった「ここまでみとけばあとは予想できるでしょ」といったタイミングでドキュメンタリーを出す筆者はやっぱり眼力がすごいんだろうなと思った。
 しかし、時代の移り変わりにはすこし驚かされる。Googleのなかった時代、というより、インターネットのなかった時代があったというのが少し信じられなくなるときがある。生まれたときからネットがあるというのは、どういった価値観をはぐくむのだろうか? 僕は「井の中の蛙は大海を知らないほうが幸せだった」派だけど、ものごころついた瞬間から大海が目の前に広がっているというのは、ちょっと精神的にキツイな。