ひぐらしのなく頃に 皆殺し編

 13日に一気にやりました。感想はネタバレなんで、白文字にしときますね。
 ひぐらしをやってない人は読まないこと。ひぐらし自体をやったことがない人も、途中までしかやっていない人もどちらも読まないほうがいい。つまり僕のリアル友人の100%がこの白文字を読めないことになるね。ということはこの白文字、未来時点の友達か、キーワードで来てくれた人専用ってことになるか。そう思うと面白いや。
 ひぐらし自体をやったことがない人は、やってみるといいよ。アクがとんでもなく強いけど、この結末は自信を持って友達に薦められる出来です。


 面白かった!
 始まりがイキナリ宇宙でしかも解説のための解説が始まって、こりゃ謎と言う謎をすべて解明しちゃうんだなというちょっぴりの寂しさと、そしてそれをはるかに上回る期待感がこみあがってきた。そして最後に出る謎ワード「羽入」。あれ、ここで謎を増やすのかよと思ったが……
 あぅあぅ。
 ぶはははははははははははは、笑っちゃったよ。オヤシロ様は実際に居た! 足音は実際に鳴っていた! 耳元でごめんなさいと謝られていた! びっくりだ。なるほど、これはすごい。オヤシロ様は甘いものが好きっていうのも伏線だったのかって。
 雛見沢症候群という風土病。国家規模の陰謀。特殊部隊! 山狗……そういえばそんな単語も出ていてのに、スルーしていた。抜かったぜぃ。
 終わってみれば、鷹野のはっちゃけぶりと油断っぷりに少々唖然としたところはあるけれど、だいぶ納得。説明不足なし。説明過剰もなし。ほどよいナイス回答編だったと思う。綿流祭前に沙都子を取り戻すあたりの雛見沢団結には心が熱くなったね。あとから思えばご都合的展開だなあと思うけど、「ご都合が起きました」っていう世界があれだったと考え直せばそれはそれで逆に良い。それよりなにより、圭一がかっこよすぎる。圭一が外れそうになるたびにナイスフォローする仲間たちもかっこよすぎる。圭一の顔を立てまくる大人たちもかっこよすぎる。かっこよすぎるよ、あんたら全員!
 次回はどうなるんだろう。予想。
 主人公は圭一。これは鉄板。対抗で今回のように部分視点切替。大穴で三人称。あるいは羽入。
 展開は全然予想できないな。どん底の運勢から梨花と羽入がど根性とクールで挽回すると面白いかもしれない。羽入が必死に頑張る姿は何にせよ、必ず入るはず。この部分だけは鉄板。全員がループの記憶を持っていて、すげーアッサリ解決というのも微妙にアリか。鷹野も記憶持ってるとややこしいけど。山狗も鉄平もそこらへんのおっちゃんも覚えてたりして。ジョジョ第六部かよ(笑)。
 富竹を救うのが鍵だろうね。そろそろ彼も報われていいはず。他人に見えない羽入がそれに役立つことは間違いない。なんせ富竹には『聞こえている』のだ。L3進行のひとつの証拠になるし、それをきっかけにして診断テストを受けてもらえれば鷹野黒幕ということに気づいてもらえる。内緒の診断テストを受けてもらうのには入江も使う。あとは実弾から富竹と部活メンバーを守ることが必要になるけど、そこで赤坂ですよ。温泉返上を目指せ。赤坂と大石を動かすのは富竹の権力があれば余裕で可能。東京に富竹が電話一本入れれば話が終わっちゃうんだけど、それをさせない状況に話が展開するんだろうな……。どんな状況だろう。やっぱり富竹死亡か?それとも雛見沢一帯が情報封鎖されるのだろうか。いや、それは無理ありすぎるか。電話かけても証拠がないから駄目っていうやつか。二尉と三佐じゃ位が違うもんなぁ。どれだけ違うのか僕にはわからんけれども。
 あと鷹野がやたら神にこだわるのも、じいちゃんの教えだけってわけでもないかもしれない。彼女をあの狂気に追い込んださらに黒幕がいる? これは妄想の域か。彼女の背景はもう少し知りたいな。人は動機を求めるって奴か。異常を異常と認めたいって。やっぱじいちゃんの無念さの賜物なのかなあ。余程のじっちゃんこだったのか、鷹野さん。ある意味感心できる娘さんだ。年上だけど。
 ループものといえば、かの名作CROSS†CHANNEL。あの少女も井戸に登って落ちる痛みに耐え続けたのだろうか。少し違うかもしれない。梨花の場合は「昭和58年の6月をみんなで生き延びる」というはっきりとした目的があって、ループはむしろ自分たちで起こしている(羽入が嘘を言っている可能性もあるが、その可能性はテーマにそぐわないので無視)。対して彼女の場合はループの解消方法がわかるわけもなく、ループ自覚個体を毎週生き残らせるので精一杯だった。どっちが悲惨かな、ううん、どっちもいやだな。
 うー、感想かいてたら居てもたってもいられなくなってきた。ネットを徘徊して感想考察めぐりの旅に出るかっ!

 で、回ってきたんだが。
 そっか、鷹野のじいちゃんが女王蜂という嘘っぱちを説いたということを、故意と読むこともできたのか。じっちゃんも神を目指していたと。じっちゃんもアレなら、うまく転がれば彼女みたいにアレな野望に育つのかもしれないな。でもまあ、たぶんはじっちゃんの単なる勘違い思い込みという線も捨てがたい。このあたりは永久に想像の範疇でいいや。
 つうかじっちゃんじゃなくて親御さんなのか? いろいろ誤読してたなぁ。もっぺん読み直したほうがいいのか。
 その他、色々鋭い視点満載でいかに自分の頭が止まってるか思い知らされてちょっとショックでした。ううむ、本格的に考え込んでから人のを覗くべきだったか。


 昔は読書感想文嫌いだったけど、こう年をとると人に感想を聞いて欲しくてたまらなくなる。小学生に読書感想文を押し付けて悦に入る教師達の気持ちが今ならわかるわ。まったく、善意の攻撃ほど困るものはない。
 しかし上の白文字、リンクだけ見えて面白いな。赤坂と温泉が並んでる……ぶへへへへへへ。だらしなく笑っちゃうね。