商学部教員/産業経営研究図書室

 教員と院生しか入れない図書室がある。学部生は、図書館で紹介状を作ってから入る。
 さしずめ秘密基地である。
 論文を書くためには、文献が必要で、この場合求められる文献は経済統計で、そしてそれがあるのは我らが商学部9号館の4階に位置する通称・産研図書なのだ。早稲田図書館本館の地下研究書庫ほどのヒミツキチエネルギーはないものの、いやいやここだってなかなかのものなのだ。
 どこの大学にもこういう場所があるんだろうけど、商学研究の論文がどこまでも、どこからも、ことごとくがことごとく、冊子になって保管されていたりする。見るからにガチガチに堅い御本を開くと、読む気を失くす論文文体がズラズラと並んでいるのだ。それが棚の下から上まで左から右まで揺りかごから墓場まで並んでいるのだ。
こんな棚がこれでもかと立ち並ぶ。
 えらく整理が乱雑な棚もある。
普段はこうでないと信じたい。
 こんな図書室がそれぞれの学部にあるのだから、大学って恐ろしい。
 写真はとらなかったけど、僕は地下(4階の地下だから、3階)にある統計のバックナンバーを漁っていた。地下はだいぶ慣れたけれど、上は全然だめで、本探しやその他もろもろ、受付のおねーさんに手伝ってもらうことになった。ここでも感謝。
 受付の親切なおねーさんと、その後ろで作業しているちょっと堅めの教員、そのコンビ。こういうのいいね。
 ところで、この図書室には新聞の縮刷版だけではなく、雑誌の縮刷版も保管されている。法律・経済・金融、お堅い雑誌もたくさんある。でも、とりあえず日経とついていればそれで満足なのか、日経パソコンの縮刷版もあった。うっかり変な記事を書くと、こうしてどこかに永久保存されてしまうのだ。そして僕みたいなやつがパラパラとめくってしまったりもする。日経パソコンの記者はそれを意識しているのだろうか?