「ロスト・イン・トランスレーション」

 結婚2年目にて倦怠期黄信号のお若いレディーと、25年目で中年危機のナイスミドルが異国・日本の東京で一緒に酒を飲んだりする話。
 「結婚という問題は時が解決してくれるの?」という質問に「それは大変難しい」という答えるナイスミドル。そんなシーンで横に座ってた60過ぎのおっちゃんが爆笑していた。僕はもちろんのこと、他の人は全くクスリとも笑わなかった。若い人からすればこれは真剣な問いなのだが、ある程度の年齢まで行けばもうジョークになってしまうという……。これは恋愛映画っつーより結婚観念映画だよなぁと思った。つーか隣のおっちゃんうるさいよ!
 日本と西洋が同じ画面に混じると、なぜか日本を恥じてしまうのは、なんだろう、西洋コンプレックスなんだろうか。俳優とエキストラの差なのか、監督が西洋人だからなのか。そういやこの映画、講義で「視点の置き方」とかそんなのに取り上げられてたような。
 一見さんの西洋人視点で東京を観たい人にオススメ。
 あ、でも雑踏の使い方はうまかったと思う。やっぱ東京は雑踏だよね。だから嫌いだ。