【今日のケニヤ】

今日は朝からぐったりしていて、
なんかもう限界だー、俺はもうだめだー、と思って
寝場所を求めてキャンパスを彷徨い歩きました。
一講義時間、90分の寝床を探す一人旅。



昨日、「いかに座って寝るか」を考えたので
今日は「いかに横たわって寝るか」を考えて見ます。


本当に疲れたとき、やっぱり横になりたいものです。
椅子に座って寝るのは、肉体の疲れを回復させてはくれません。


しかし、大学に横になるための設備はないのが普通です。
第一に勉学に必要なものじゃないし、
第二に早稲田には何万人もいるわけで、
ベッドなんて備え付けたらそれだけでひとつの棟が必要になります。
スペースがないのです。


そこでベンチや椅子などに横たわるという方法をとります。
それなりに混みあっているキャンパスのこと、
そうそうひとりが横になれるだけの空間を探すのは難しいです。
それになによりも、注目されるのが恥ずかしい。
ベンチはまだしも、椅子3つ使って寝るなんてマナーの問題ですよね。


そこで取りうる選択肢ふたつ。
1、学内で人の来ない場所を探す。
   院生しか使わない棟、空き教室、一部の学生読書室、など。   
2、学外で寝られる場所を探す。
   早稲田近くには穴八幡と戸山公園があります。
   穴八幡は人がちらほら来るのであれですが、戸山公園は寝ててもOK。


2の公園がベストなんですが、
近い場所にあるとはいえ、徒歩10分はかかる。気軽には行けない。
一講義時間のあいだに立ち寄るのは、1.の方法しかないのです。


学内の寝場所を探すとは、「ひとりになる旅」でもあります。
誰とも遭遇することのない、
静寂の孤立した空間を確保する、
現代日本の公共空間でこれがどれだけ難しいことか!


とにかく、
朝からぐったりしていた僕は
もう寝るしかない、寝る or not to be, な気分で
寝床を探し、彷徨い歩いていたのです。
さすらい銀河宇宙に僕は一人、といった感じでした。


頼りにしていた商学部学生読書室は人の明かりがともっており、
頼りにしていた14号館3階?6階の空き教室は人の声で埋まっており、
僕は足を引きずりながらトボトボと14号館を昇っていきました。
エスカレーターはなくなり、階段を踏む足は重くなっていきました。


そしてたどり着いたのが、
9階から10階の間の階段の凹み。


ちょうど人がひとり納まるフィット感覚。
外に向けての窓があるので見晴らしも絶景。
人通りも30分に一人程度。
温度も暑すぎず寒すぎず。


悪くない。
恥さえ忘れればなかなか悪くない。


通りかかる教授に頭とか下げつつ、
(なんか嬉しそうだった。あんま会釈とかされないんだろーな、この大学)
姿勢を整えて目をとじれば、
気づかぬうちに一時間半がたつほどの熟睡ぶり……


ん?


この場所にたどり着くまでに30分かかった
 +)
1時間半の熟睡
 -)
休み時間10分+10分 計20分
 =)
ゼミ10分寝坊したー!



【今日の早稲田名所めぐり】


?9階から10階の間の階段の凹み?


 早稲田屈指の高度を誇る窓からの生きた景色と
 それに対照的な静かに暗い石の床は
 必ずやあなたに快眠を約束するでしょう。
注意:
 目覚まし必須。