ほんとうに、好き?好き?大好き?


図書館で本を借りるとき、いつもは
目当ての本、作者の一点狙いなので
そろそろパターンを変えてみるかと
ブラブラと歩いて適当に手に取るという手法を取ってみました。
(ちなみに金閣寺は貸し出し中でした)


んで、借りたのが
「好き?好き?大好き?(原題:Do you love me?)」という外国の詩・掌編集。
なんか聞き覚えのあるタイトルですが、
R.D.レインとかいうイギリスの精神分析医が書いた奴で、
レインさんの著作は「引き裂かれた自己」など。
精神分析の専門書だけ書いてりゃいいのに、
たまにこういった文学にも手を出すみたい。


いやー、しかし
なかなか鬱指向的インパクトのある本でした。
落ち込んでる人に読ませてさらに落ち込ませたくなるような本だ。


のっけから
「頭のおかしい父に息子が会いに行き、
 てんで噛みあわない会話を繰り広げる」
と激しいスタートをかまします。


基本的に
「人と人は後ろでなにやってるか、何考えてるかわかりあえない」
といった著者の主張で満ちており、その表現方法は
低脳の一般人にはすれ違いと疑心暗鬼しかない」
精神病者とそれを馬鹿にした一般人の噛みあわない会話」
の二種類のパターンしかないのです。
胸に流し込まれるような気持ち悪さがあります。


ちなみに最後のトリを飾る最後の掌編、
「好き? 好き? 大好き?」は
http://www.outdex.net/eva/laing/dylm.html
こんな感じ。
ラスト一行、「ほんとうに、」の部分には傍点を打つくらいの念のいりよう。


ゲンナリ
もう一回読もう。


「好き好き大好き」で検索すると10,200件のヒットがあるし、
意外と色んなところでお目にかかる言葉ではある。
そうか、この本が元ネタで
エヴァでオタク界に刷り込みされたのか。
へぇー。
エヴァも本当に業が深いもんだ。